ルイス由美さんの著書『身体が教えてくれること』は、私たちの心と身体がどのように繋がっているのか、そして、そのつながりを活用して現在の自分を知り、心身のバランスが崩れた時に、心の問題が身体に現れることや、身体のメッセージに気づくことで心身の健康を考える方法がわかりやすく紹介されています。
1. 身体が教えてくれること
「身体を感じる」ことが、心の状態を理解するための重要な方法であると本書は教えてくれます。
ストレスがたまると、私は無意識にその対処法を繰り返し、結果として心のストレスが肩こりや痛みなど、身体に現れることがあります。
「身体のメッセージに向き合って、心のストレスや不安から解放され、無意識に繰り返してきたストレス対処法を考えることができる」と著者は考えています。
身体を感じることが、健全な心と身体を守るために大切なことです
2. 自分自身を知る
著者は「自分自身が在る(Being)」という感覚を大切にしています。
この考え方は、私たちが何かを知っているから価値があるのではなく、ただ自分でいるだけで価値があるということです。
自信とは、完璧であるから持つものではなく、自分を知ることで自然と生まれるものだとしたら「自分自身を知ることが、自己価値を感じるための最もなステップです」と本書では言っています。
自分の内面と向き合うことで、外側的な成功や他者の評価に依存せずに、自分の価値を感じることができます。
3.サイコソマティックセラピー
「サイコソマティックセラピー」とは、心と身体のつながりをより深く掘り下げ、心身の健康を取り戻すためのセラピーです。
心の問題が身体に表れることが多く、それに気づくことが自己治癒には重要であると本書では言っています。
「身体の感覚に注意を向けることで、自分の内なるストレスや不安を発見し、それを解放する手助けになる」と言われています。
具体的には、肩こりや背中の痛みが続く場合、それは心の中に「入っている」ということを意味していることがあるのです。
このように、身体が心の状態を表しているという考えが、サイコソマティックセラピーです。
4. 陰陽のバランスと身体
本書では、人間の中には「陽」と「陰」のバランスが存在すると考えられています。
陽の性質はポジティブでエネルギッシュ、陰の性質は内向きでネガティブです。
陰の性質が強く出てしまうと、心と身体のバランスが崩れやすくなります。
「ストレスを感じたとき、身体が痛みや不調のサインを送っている」と言われており、心と身体の両方に目を向けることで、健全な状態を守ることができると言っています。
5. 自己受容
本書では「自己感受」という概念が紹介されています。
従来の「自己分析」は、主に頭で理解しますが、著者は感情や身体感覚を重視し、それに基づいて自己を理解することが大切だと考えています。
感情や身体からのメッセージに気づくことで、自分自身をより深く理解できるという考え方です。
「感情と身体に目を向けることで、本当の自己を理解することができる」とされており、これにより、心と身体のつながりが強化され、より健康的な生き方になります。
6. 身体を通じて心を癒す
著者たちは、身体に意識を向けることで心を癒す方法についても話しています。
身体の不調やストレスのサインに気づき、それに対処することで、心の中にあるストレスや不安も少しずつ軽減してきます。
「身体の感覚を大切にし、日常生活で自分の体と向き合うことが心の健康につながる」と言われています。
心身のバランスを守るためにも、身体と心のつながりを無視せず、両方に目を向けることが重要です。
まとめ
『身体が教えられること』は、心と身体のつながりを理解し、ストレスや不調を解消するための方法をわかりやすく解説した本です。
本書は、心身の健康を考えるための重要な考え方が記されており、心と身体のつながりを実現するための具体的なものなアプローチ方法も記載されています。
興味のある方は、ぜひ読んでみてください。